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ネパール何でも見てやろう (熟年一人旅シリーズ1) 津田 秀一 [本の紹介・書評]

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アムネスティの会員である津田秀一さんの熟年旅行記。知り合いに紹介されて読んでみたが、なかなかの秀作である。ネパールは15年前の年末に旅行したことがある。カトマンズで借りたバイクはボロボロ。欧州やオーストラリアで借りたバイクとは比較にならない整備状態の悪さ。しかし他のバイクも似たような状況だったので仕方がない。そいつでポカラまで往復した。

これが経済格差というやつなのだろうが、他の場面でも身をもって感じることになった。帰りの機内ではひどい下痢になる。これも衛生状態の悪さを身をもって知った、ということになるのだろう。

自分が行ったときにはマオイストの陰すら見なかった。王政が廃止されそうな気配も全くなかった。人々の生活ぶりも町並みもあんまり変わっていないが、政治の方は激変だ。アムネスティの会員らしく、カースト制や経済、政治などに津田さんは鋭い目を向ける。一応、コミュニケーション可能な語学力を身につけているのはうらやましい。自分の英語ももうちょいまともなレベルなら、いろいろ聞けるのだが。

漫然と観光しただけでは見えてこないものがある。その国の状況や歴史、抱えている課題など。何でも見てやろう、知ってやろうという姿勢がこの旅行記を魅力的なものにしている。自分もまた海外へ出たときに津田さんのような視点がもてるかな。おすすめ本である。

著者略歴   津田 秀一
1950年広島県生まれ。弘前大学理学部卒。代々木ゼミ時代に小田実、小中陽太郎、鈴木武樹に師事。サラリーマンを早期退職後、平和、環境、人権などの活動に首を突っ込む傍ら、年5回の海外旅行をノルマに課し、現在までに45カ国(地域)を訪問。一人旅100カ国訪問を目指している。
出版社: ブイツーソリューション


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