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「あまちゃん」終わって [映画・テレビ番組・演劇など]

「あまちゃん」が終わった。「ゲゲゲの女房」で何十年ぶりかで朝ドラを再び見始めたが、見なかったシリーズもあるので全部ではない。結局、「ゲゲゲの女房」「てっぱん」「梅ちゃん先生」「あまちゃん」だけであるが、多分朝ドラこれで人生最後かも、という気がしている。初回にインパクト受けないと見続けていないのだ。

「ゲゲゲの女房」は水木しげるの強烈な戦争体験がどう扱われるか、その興味で見始めたが、あれほどの困窮生活を送っていたとは知らなかった。主演が美男美女過ぎたけど、反戦の志につながる戦争体験も朝ドラとしては骨太の話だったのではないか。
「てっぱん」は初回主人公が海に飛び込んでしまうシーンの衝撃でズルズル見ていったが,そこそこ楽しませてもらった。クライマックスが3/11に重なったのは恐らく不運だっただろう。現実の大きな悲劇は、ハッピーエンドで終わる物語と全く矛盾した空気になっていったからだ。
「梅ちゃん先生」は戦後まもなくの飢餓とモノ不足時代のほうが面白かった。今の若い人たちには想像もつかない世界。まだ道路未舗装も珍しくない「昭和」を思い出しつつ見た。高度経済成長からはその矛盾した闇の側面は出てこないのでだんだん興ざめしていったが。

「あまちゃん」は少なくとも人情喜劇のエンタメの世界で正面から東日本大震災を扱おうとしたことは評価出来る。原発事故は一言も出てこないが、これはクドカンの限界というより今のマスコミ全体の問題とも言える。
NHKでは単発モノのドラマ「ラジオ」などで震災を扱ったことはあるが、面白くはなかった。震災ガレキの部分などある種の悪意に満ちている。あれも地元の声の反映かも知れないが、脚本を書いた一色伸幸は運動の現場を知らないか、もともと反感を持っている、あるいは自分から外在化させようとしている,そんな考えの人ではないか。WOWOWの「配達されたい私たち」でも同様の感想だった。実際に死刑廃止でも脱原発の運動の近い位置ではああいう描き方はしない、できないと思うのだが。
とにかく原発事故問題も含めドラマで描こうという意欲的な作品は皆無。映画では園子温などごく少数の映画人が挑んではいるのだが、スポンサーが必要な民放では不可能なのか?視聴率至上主義、商売第一のマスコミ企業に期待する方がムリかも知れないが。WOWOWあたりで震災や原発事故をとらえた作品をやってくれないか。

「あまちゃん」症候群ほどののめり込みではないので、別に終わっても落ち込みはないが、能年玲奈は演技力が高いかどうかはわからなかった。彼女についてはむしろ毛色の全く違う作品に出たときが勝負ではないか。その意味でも、あまり「あまちゃん」にこだわるとそこから出られなくなる。続編に期待せずこれはこれで終わった方がいい。多分東北の多くの人が見て、元気付けられた人も多いだろう。それでこの作品は充分だ。ジオラマの破壊で震災を描くやり方は賛否があったが、私は感心してしまったけど。
次回作の杏は好きな女優さんだが、「妖怪人間」とか「平清盛」での北条政子みたいに鞭や剣振り回し闘う役の方が好きなので、多分見ないだろうーな。


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映画三昧 [映画・テレビ番組・演劇など]

何とか7月末までの大会向け組合集中討論、テントの合宿などを乗り切り一段落。少し余裕ができたので、過去に撮りためてハードディスク上で眠っていた映画を片端から見てみた。古い作品では「ミリオンダラーベイビー」。「明日のジョー」みたいなボクサーものを想像してたら、とんでもなかった。いや前半はロッキーみたいなノリだったのだが、後半は・・。「安楽死」問題がテーマでもなさそうだが、かなり重く苦しい結末の映画。人によって評価が大きく分かれそうだ。

「スカイフォール」。全く期待していなかったが、たまには007モノもいいだろうと思ったら結構面白かった。老いたジェームスボンド。格闘術はまだ結構いけるが、射撃はかなりはずす。あんたも年だな、と思わずつぶやきつつ見てしまった。で、まだ頑張る気?長生きできないよ、君。
「スノーホワイト」。まさかの鎧着て剣振り回す「バトル白雪姫」の物語。悪の女王もいろいろ過去があったの...だが、掘り下げが足らないようで。あっさり最後はやられてしまった。合掌。

「テルマエロマエ」。これもあんまり期待してなかったが、意外な面白さ。お風呂もいろいろとあるんだね。風呂文化の話か?しかしローマってずいぶん大量の奴隷をこき使った上での繁栄だったわけですね。
「大鹿村騒動記」&「希望の国」。前者は原田 芳雄の遺作。小鹿野歌舞伎などを見たことがある人は楽しめる。見ろ。後者はすでに病におかされていたはずの夏八木 勲の演技を改めてみると、やっぱりいい作品だと思う。劇場よりむしろテレビで見た方が逆に良さそうだ。

その他、つまんなくて半分しか見ることができていない「図書館戦争」。最近のアニメってどこに主題置いているのかよくわからないものも多いようだ。乗りかかった船ですので、いつか後半見てみますけど・・。この作者、言論の自由、表現の自由ちゃんと考えてるのでしょうか?なんで自衛隊もどきが内戦もどきを?

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映画「イージー・ライダー」 [映画・テレビ番組・演劇など]

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久々に「イージーライダー」を見る。ジャック・ニコルソン演じる
酔いどれの弁護士の台詞「アメリカ人は自由のために平然と人を殺す」「アメリカ人は自由について話すのは好きだが、自由な奴らを見るのは嫌いだ」にすべてが集約されている。ベトナム戦争が生んだ大きなひずみはいろいろな影響を当時のアメリカに与えた。一連のアメリカニューシネマには戦闘シーンがなくてもどこかでこの戦争の影を感じる。アフガニスタン・イラクと21世紀に入ってなお戦争を続けるアメリカ。ベトナムは徴兵制でやったが、今は志願制でも兵士が集まる。そういう構造に社会を変えた。そんな今だから、この映画は自分には新鮮に感じる。

だけど時代が流れ、ベトナム戦争もヒッピームーブメントも知らない若い世代にはこの映画は理解しにくいようだ。キャプテン・アメリカ(ワイアット)とビリーはマリファナの密輸で大金をつかみ、自由になろうとした。金をつかんで金(資本?)から自由になろうとしてもそれは無理な話。周りはすべて資本主義社会なんだから。人種差別も根強かった南部で排外主義にあい、主人公達は悲惨な死を迎える。
音楽も秀逸だが、ラスト「イージーライダーのバラード」を除き、すべて既存のロックから選抜。こんなBGMの作り方も初めてだった。

今のところ、オートバイが主人公なみにものを言ったと言える大きな位置にあった映画は、この映画以外にはほとんど見当たらない。暴走族の小道具程度の軽い扱いのものがほとんど。「ワイルドセブン」なんて本当につまらなかった。あんなにわかりやすい「テロリスト」がいたらお目にかかりたいものだが。日本の映画なら「オン・ザ・ロード」くらいだな。VHSにはなったが、DVDになっていないのが残念。

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映画「ヒミズ」 [映画・テレビ番組・演劇など]

WOWOWで撮っておいた「ヒミズ」を見てみた。なぜこのテーマで、被災地を?という疑問は残るのだが,主演の若手俳優2名の体当たり演技には惹かれた。被災地を舞台にした2作目の「希望の国」よりこちらの方がインパクトはあった。父親に殴られ、「おまえはいらない!」と言われる少年。母親に自殺を迫られる少女。今はこんな家族が日本にはいくらでもあるし、毎月のように親殺し・子殺しの報道も流れる。原作のアニメは絶望的終わり方をするらしいが、園子温は震災後、急遽脚本をかえたそうだ。紙一重のところで希望が絶望に打ち勝つ。ただこの先も2人の進む道は平坦ではない。それでもほんの一筋の光を示して映画は終わっていく。

ところで園子温の映画は、かなり好き嫌いが分かれるのではないか。自分は好きだけど、低評価の人がいてもしょうがないと思える。黒澤明のように万人が支持しうる作品を撮る監督ではないのだ。なお、BGMにクラシックが使われているが、オープニングのモーツァルト、エンディングのバーバーの選曲は秀逸。バーバーの「弦楽のためのアダージョ」は「プラトーン」でも有名だね。

http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/101974/index.php

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映画「希望の国」 [映画・テレビ番組・演劇など]

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 ようやく「希望の国」を新宿まで行って見てきた。1/2は1/1シネマート新宿が休みだったので、1日遅れの「映画の日」。1000円一律とお得なのだ。60数名の狭い映画館だが、ほぼ埋まっていたようだ。
 
 重い映画で、隣の若いカップルの女性は泣いていたようだ。結末はほとんど絶望。「希望の国」はあの世のことではないか、と梁石日が感想を書いているが、それではあまりに救いがないではないか。ラストシーン、一歩一歩とつぶやきながら歩く若い恋人たちに最後の希望を託したいと思う。再び「フクシマ」同様の原発事故が繰り返された想定の映画。私たちは果たして「過ちを繰り返しません」と言い切れるだろうか。

 それにしても感想集にあった、評論家でもこの映画への感想を尻込みしたというのは本当か?本当なら逃げ以外の何物でもない。園子温も資金集めには苦労したようだ。日本の映画業界は売れそうな映画しか作ろうとしないのか。ATGなきあとこういう映画は少なくなった。


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